呼吸法

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 このところ「呼吸法」に関する本を読んでいます。行きつけの本屋で、背表紙に「呼吸」を付した本を探しているうちに、何げなく手にした本の扉を開いてみると、そこに「呼吸」について触れてある箇所があると、それだけで購読してしまうのです。読み放しにすることも多いのですが、読書ノートに書きつけることもあります。ここに記すのは、読書ノートに記すほどでもないが、読んでそのまま忘れてしまうのも気になったので、本欄に書き留めておくことにした。

それは95日に発行されたばかりの「五木寛之」による「生きる事はおもしろい」という本からの抜粋です。ちょっとした空き時間に少しずつ数日をかけて読みました。

<生きる上で基本的なこと、そこにおもしろさを見出して暮すのは、悪くはない。

食べること。息をすること。歩くこと。そして、眠ること。>の中から、今関心のある「呼吸法」の部分を切り抜いて紹介することにします。

<まずゆっくり息を吐く。それが「呼」である。そうすると、とりたてて意識しなくても、自然に息が流れ込んでくる。息を吸うときに、あえて大きく口を開けて吸う必要はない。鼻からスムーズに吸い込めばいいのだ。>

至極当たりまえのことが書いてある。そんなこと言われなくともわかっていると言いたくなる気持ちを抑えて、先を読み進めていくと腹式呼吸が健康によいというくだりにきて、<これまで呼吸法の専門家や医師、宗教家など、いろんな人にそのことを尋ねてきた。しかし、いまひとつ、ストンと納得できる答えがなかった。>というのです。

ところが、ある禅僧の説明を聞いて得心が行ったというのです。その坊さんの説明とはこうです。

禅僧:「つまり浜辺ですな」

五木:「浜辺?海岸のことですか」

禅僧:「そう、波打ち際で沖から押し寄せる波をじっと見ている」

五木:「はぁ」

禅僧:「砂浜から波がサーッと引いて、また、ザザーッと寄せてくるでしょう。

そのイメージを思い描いてください。サーッと引き、ザザーッと寄せてくる」

五木:「なるほど。引いた波が寄せる、また、寄せる波が引く。その感じですか」

禅僧:「間があるようでない。ないようである。そんな感じで呼、吸、呼、吸、繰り返さ

れてはどうですか」

 禅のお坊さんが言うことなので、きっと「禅問答」のような形而上学的な答えが返ってくるかと思いきや具体的でわかりやすい答えをもらって納得できたというのです。

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